どうして貧血治療は輸血だったり、鉄剤だったり?

Q.貧血の患者さん、どうして輸血したり、鉄剤を投与したりするのですか?

A.貧血の原因が異なるからです!出血の場合は輸血、鉄不足は鉄剤補給です。

貧血は、大きく分けると3種類あります。

・大球性正色素性貧血

・正球性正色素性貧血

・小球性小色素性貧血

診療の補助の強化書 202ページ

 

貧血の話は非常に奥が深いですが、いったん出血鉄欠乏性貧血に分けてお話します。出血というのは、作られた赤血球を失ってしまった状態です。鉄欠乏性貧血というのは、赤血球の材料である鉄が欠乏している状態です。

 

例えば洪水でトラックはたくさん流されてしまった場合(出血)、鉄だけ持ってきてもトラックの代わりにはなりませんし、鉄さえあればトラックが作れるのに(鉄欠乏性貧血)、新品のトラックを購入するのももったいないですよね。

輸血はトラックを借りてきている状態、鉄剤は赤血球の材料補給、ですね。

出血の際に、鉄剤があれば長期的には確かにトラックの材料にはなります。ただ、赤血球には酸素を運搬するという重要な役割があります。出血で呼吸困難をきたしている場合、難しく言えば「出血による低酸素症」に陥っている場合、時間に余裕がありません、待てれば待ちますし(術後で止血が完了している場合)。待てなければ輸血(呼吸困難が出現、血圧が下がっているなど)です。

 

いずれにしても輸血をしてしまえばよいのでは・・・?と思いますか?

 

それは間違いです。輸血には副作用があります。輸血はれっきとした臓器移植です。貧血の種類は何か、緊急性、重篤度はどうか、この辺の判断、アセスメントが臨床の看護師には求められますね。

 

▶ Step Up!

検査データの項目に、MCV(平均赤血球容積)と、MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)があります。ほかにもいろいろありますがこの二つを見れば、赤血球が大きく育っているか、ヘモグロビンは詰まっているかを評価することができます。そして難しいのが鉄が低いから鉄欠乏ではないところですね、このへんが混乱しやすいですが、貧血の評価はまずは、Hb,MCV,MCHCこの三つをセットで見る癖をつけましょう!

 

▶ まとめ

・出血と鉄欠乏性貧血では原因と治療が異なる

・輸血は、低酸素症や循環動態が不安定な場合に選択

・貧血評価は、まずはHb、MCV,MCHCを見る

 

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