左脚エリアペーシング、ヒス束ペーシング

通常のペースメーカーのリード線の挿入場所はココ、心尖部付近です。

ところが最近、「左脚エリアペーシング」「ヒス束ペーシング」という概念が出てきました。

通常のペースメーカーと何が違うのでしょうか?

通常のペースメーカーは、根本的な問題を抱えています。それは、人工的に「左脚ブロック」を作ってしまうことです。通常のペースメーカーは、右心室に入れますよね?そうすると、右心室の筋肉を収縮させ、その後その電気が左心室へ伝導していきます。左脚がブロックされて右心室が先に収縮し、その後、左心室が収縮する左脚ブロックと仕組の上では同じです。

 ← 右室ペーシング ← 左脚ブロック

全身に血液を送るのは左心室ですので、左心室の収縮力が得られないことは問題です。よって、重症の心不全の患者さんに対しては、心臓再同期療法(CRT:Cardiac Resynchronization Therapy)が行われますが非常に高額であり、そもそもペースメーカーが原因で左心室機能が落ちるのは良くないということで、近年では、ヒス束付近心室中隔付近にペースメーカーのリード線を植え込み、右心室と左心室を同時に(生理的に)刺激を送る方法が開発されました。

 

そもそもどうしてこの方法が採用されていなかったのか?

これは、インピーダンスと言って電気抵抗の強い場所にリード線を植え込むと電池の持ちが悪くなることや、リード線の問題があったようですが、バッテリーやリード線の高性能化により現在主流になりつつあります。

 

ペースメーカーというと不整脈、徐脈のイメージがあるかと思いますが、心不全の病態にも関連していることをぜひ覚えておきましょう!皆さんの施設では、ヒス束ペーシング、左脚エリアペーシングされていますか?ぜひコメント欄で教えてください!

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